秋の蝶

「秋の蝶」
 歳時記によると季語「秋の蝶」の「秋の」には、蝶のさかりを過ぎた名残りの哀しさを感じさせるとあり、蜆蝶のような小さな蝶が、弱々しく地に近いところを飛び、しばしば草に止まっては、羽をたたんだり広げたりしている様子は、いかにも「秋の蝶」といった感じ。


曼珠沙華のまわりを飛び回り、蜜を一生懸命吸っている蝶の方は、まだ元気があり、秋の蝶といった感じではないが、いずれもつい先日見た光景。


 
半生を風として生き秋の蝶     小林 知佳


は、秋蝶の切なさ、哀しさが感じられて、とても好きな句。このような「秋の蝶」の句を作ってみたいものだと、去年、今年と詠みためた「秋の蝶」の句。


すんなりと風には乗れず秋の蝶   エリザベス
目に見えぬものを追ひかけ秋の蝶
 秋蝶の風見送ってゐるばかり
飛べばまた色のうするる秋の蝶