木の実いろいろ

先日も「真弓の実」との出会いに感激したばかりだが
秋はいろいろな木の実が見られて楽しい。


先ず、「クサギの実」 漢字は「臭木の実」または、「常山木の実」


二三日前、地元の道の駅の敷地内にあるのを見つけた。
遠くからだと赤い花のように見えるが、赤いのは萼(がく)で
光沢のある直径6~7ミリ位の藍色の実が真ん中に生っている。
この実は、あさぎ色という薄い青を煮出す染料になると歳時記に出ている。臭いのは葉らしい。例句はあまり多くない。


公園の隅に美し臭木の実        久本 澄子
臭木の実すとんと腹が空いてくる    岡田 史乃


それから、去年やはり地元の自然公園で見かけて、その時は名前が分からなかった赤い実。どうやら「珊瑚樹」のようだ。やはり秋の季語になっていて、赤い実が生っている状態を季語としている。確かに色と艶が珊瑚のように見える。例句はとても少ない。



珊瑚樹の実にかくれなき海の艶       執木 龍
珊瑚樹のいただきくらきまで熟す                      古舘  曹人


これらの実については、今まで俳句には詠んだことがないので
挑戦したいとは思うが、それぞれの実の特色をよく摑まないと
なかなか難しい。先日の「真弓の実」の句もまだできておらず
課題の多い今年の秋だ。


マユミの実

昨日は小雨の中、郊外の古い寺町にて吟行句会を実施。
そこで初めて出会ったのが、「マユミの実」。漢字で書くと
「檀の実」あるいは「真弓の実」。晩秋の季語になっている。


マユミの実が赤いというのは何となく知っていたが
実際に見たのは初めてで、しかもこんな風に四つに裂ける
ことは知らなかったので、その可愛さに思わず興奮してしまった!



歳時記によると、マユミはニシキギ科の落葉低木で
紅葉もきれいなので山錦木(ヤマニシキギ)の別名もある。
真弓の名は古代にこの木の皮を剥いで、弓の束に巻いた
ことに由来している。花は初夏に咲き淡緑色の小花を
多数つけるとのこと。



しんじつを籠めてくれなゐ真弓の実     後藤 比奈夫
まゆみの実寄りくるものをいとほしむ    きくち つねこ
ほほゑみを分かちたくなる檀の実      平林 孝子
泣きべそのままの笑顔よ檀の実       濱田 正把


昨日は「真弓の実」の句を作る余裕はなかったが、今後の課題としたい。
上の例句にあるような、やさしい感じの句が作れれば嬉しい。

駒繋ぎ(コマツナギ)

先日散歩をしていて水辺に咲いているのを見つけた花。
花は萩に似ているが、枝が萩の感じではない。


調べてみると、「駒繋ぎ」という花のようで、なんと秋の季語として
歳時記にも載っている。だが、それほどよく知られた花ではないためか

例句は少ない。



萩と同じくマメ科の植物。茎や根が堅く強いので馬を茎につなぎとめることができることから、この名がつけられたとのことで、他に「こまとどめ」「こまとめはぎ」「うまつなぎ」「金剛草」(こんごうそう)等とも呼ばれるようだ。まだまだ知らない季語がいっぱいだ!


ここよりは山坂けはし駒つなぎ  増田 宇一


登り来て帽子掛けゐる駒繋   小野 元夫


踏んでゐしやさしき花が駒繋  中村 若沙