終戦日


20数年前、俳句を学び始めた頃、歳時記で見た次の句に心惹かれた。


終戦日妻子入れむと風呂洗ふ  秋元 不死男


平和や反戦を声高に主張している訳ではないが、しみじみと訴えかけてくるものがある。この句で初めて知ったこの俳句作家、後に作者の経歴と句の背景を知った。


 「秋元 不死男(あきもと ふじお、1901年11月3日 - 1977年7月25日)は、神奈川県横浜市出身の俳人。本名は不二雄。島田青峰に師事し「土上」「天香」(1940)に参加。新興俳句運動に加わり、京大俳句事件に連座して1941--1943の間投獄される。戦後は「天狼」参加を経て「氷海」を創刊・主宰。」---Wikipedia


「作者は、治安維持法による俳句事件で2年間の獄中生活を強いられました。その間に平和に生活するということがいかに大切かを身にしみて味合わされました。風呂を洗って妻子を入れるという当たり前のことがいかに大事かを教えてくれます。」
ーー学習院大学の田中靖政ゼミ OB OG会 blog 深秋会より


日常の生活に根差しつつ、深く心に訴えかける力を持った俳句を目指したいものです。


裏庭に燃やす紙くづ敗戦日  エリザベス



八月十三日の空と墓参り

今日はお墓参りに行くので、朝早くから起きていろいろと準備をしていた。間もなく東の空がきれいな明るさを帯びて来たので、久しぶりに朝焼けの写真を撮った。穏やかな夜明けだった。
ちなみに「朝焼け」は「夕焼け」とともに夏の季語。




そのあとの青空の美しさと、いろいろな形の雲に惹かれ、お墓に行く途中、花を買ったお店の駐車場で空の写真を撮った。


もう秋かと思わせるような鰯雲みたいな雲、むくむくとしたいかにも夏の雲らしい雲、いろいろな形を取りまるで空に絵を描いて遊んでいるのではないかと思われるような雲。






この美しい青空と、自由な雲のありさまを見ていると、心も明るくかろやかになってくる。私たちみんなの未来も、日本や世界の未来も明るく平和になりますようにと、お墓の前で手を合わせて来た。


さまざまな雲湧く墓参日和かな  エリザベス
一家言ありたる父の墓洗ふ


原爆忌

日本には二つの「原爆忌」がある。
今日8月6日は、「広島忌」、9日が「長崎忌


毎年この時期には、「原爆忌」の句を作るようにしている。
これ以上、原爆忌の日が増えることがないように!


教室に人影のなき原爆忌    エリザベス
原爆忌けふどれほどの水飲みし
原爆忌畑はぐんぐん水を吸ひ
白寿なほ語り部として原爆忌
 (99歳の時、「一枚のハガキ」という映画を作った新藤兼人監督。
   生涯語り部を全うされ、2012年、100歳にて没。)