マユミの実

昨日は小雨の中、郊外の古い寺町にて吟行句会を実施。
そこで初めて出会ったのが、「マユミの実」。漢字で書くと
「檀の実」あるいは「真弓の実」。晩秋の季語になっている。


マユミの実が赤いというのは何となく知っていたが
実際に見たのは初めてで、しかもこんな風に四つに裂ける
ことは知らなかったので、その可愛さに思わず興奮してしまった!



歳時記によると、マユミはニシキギ科の落葉低木で
紅葉もきれいなので山錦木(ヤマニシキギ)の別名もある。
真弓の名は古代にこの木の皮を剥いで、弓の束に巻いた
ことに由来している。花は初夏に咲き淡緑色の小花を
多数つけるとのこと。



しんじつを籠めてくれなゐ真弓の実     後藤 比奈夫
まゆみの実寄りくるものをいとほしむ    きくち つねこ
ほほゑみを分かちたくなる檀の実      平林 孝子
泣きべそのままの笑顔よ檀の実       濱田 正把


昨日は「真弓の実」の句を作る余裕はなかったが、今後の課題としたい。
上の例句にあるような、やさしい感じの句が作れれば嬉しい。

駒繋ぎ(コマツナギ)

先日散歩をしていて水辺に咲いているのを見つけた花。
花は萩に似ているが、枝が萩の感じではない。


調べてみると、「駒繋ぎ」という花のようで、なんと秋の季語として
歳時記にも載っている。だが、それほどよく知られた花ではないためか

例句は少ない。



萩と同じくマメ科の植物。茎や根が堅く強いので馬を茎につなぎとめることができることから、この名がつけられたとのことで、他に「こまとどめ」「こまとめはぎ」「うまつなぎ」「金剛草」(こんごうそう)等とも呼ばれるようだ。まだまだ知らない季語がいっぱいだ!


ここよりは山坂けはし駒つなぎ  増田 宇一


登り来て帽子掛けゐる駒繋   小野 元夫


踏んでゐしやさしき花が駒繋  中村 若沙


秋の蝶

「秋の蝶」
 歳時記によると季語「秋の蝶」の「秋の」には、蝶のさかりを過ぎた名残りの哀しさを感じさせるとあり、蜆蝶のような小さな蝶が、弱々しく地に近いところを飛び、しばしば草に止まっては、羽をたたんだり広げたりしている様子は、いかにも「秋の蝶」といった感じ。


曼珠沙華のまわりを飛び回り、蜜を一生懸命吸っている蝶の方は、まだ元気があり、秋の蝶といった感じではないが、いずれもつい先日見た光景。


 
半生を風として生き秋の蝶     小林 知佳


は、秋蝶の切なさ、哀しさが感じられて、とても好きな句。このような「秋の蝶」の句を作ってみたいものだと、去年、今年と詠みためた「秋の蝶」の句。


すんなりと風には乗れず秋の蝶   エリザベス
目に見えぬものを追ひかけ秋の蝶
 秋蝶の風見送ってゐるばかり
飛べばまた色のうするる秋の蝶